分解掃除~第二弾~
こんばんは、たまごです。
すっかり暖かくなって、日差しが熱いくらいですね。
第一弾の分解掃除が先週完了いたしましたので、月曜日からはふたつめの機械で新たに分解掃除が始まりました。
機械は同じく6497-1を作業させてもらいます。
第一弾のものと比べて巻き芯がとても長いです。
先週の作業を思い出しながら分解していきます。
作成した耐震装置のバネ外しも活躍いたしました。
飛ばしてしまう心配もなくなり、順調に進めていきます。
分解が完了し、洗浄していきます。
洗浄、乾燥の間にゼンマイ注油用のピンセットを作成しました。
表面に油を含ませているので、挟みながら滑らせていきます。
続いてゼンマイ巻き機でゼンマイを香箱に収めていきます。
まだまだ慣れず苦手な作業です。一度ハンドル部分を引き抜く際にほどけてしまいました。
なんとか収め、香箱真を組み込み蓋を閉めます。
次は裏回りを組みます。
輪列、一番受け、アンクル受けを組みました。
今回もアンクルのアガキが多かったため穴石調整を行いました。
アンクル、テンプを組み込み精度調整に入ります。
前回と同じく縦姿勢の方が遅れがでていましたので、ヒゲ棒の間隔(アオリ)を調整していきます。
色々と幅を試していたのですが、平姿勢と縦姿勢の差がなかなか縮まりません。
確認していただいたところ、今回はアオリが原因のものではなさそうとのことで、
ひとまず縦姿勢の姿勢差の調整に移りました。
リューズを右下にした際に一番遅れがでています。
削る箇所を間違えないようテンワの方向をチェックし、削っていきます。
(画像が明るくて見えづらいですが、矢印部分が削った箇所になります。)
姿勢差が埋まるよう少しずつ削って片重りを調整していきます。
初めは+2秒ほどでしたので、6秒ほどプラスになりました。
全巻き状態で調整が完了しまして、
1日経過想定での精度も確認したところ、平姿勢と縦姿勢の差が埋まり、縦姿勢内では差が開くなど、また変化が見られました。
一連の作業を通し、こちらの機械は作業完了としています。
ありがとうございました。
続きまして、こちらの時計を作業していきます。
オメガのヴィンテージシーマスター(Ref.14390-61-SC)です。
秒針が少し動いたかと思えば止まってしまうという状態です。
外観確認、ケースを開くところから始めていきます。
Cal.285の機械が入っておりました。
機止めネジを外し機械をころりとだしていきます。
針の高さチェックです。
ダイアルを外し、筒車などを外しました。
テンプ側です。
テンプからアンクルまで取り外し、改めてテンプだけ組み込み振るわせてみましたが、動きがよくありません。なにかありそうです。
テンプの裏側です。調整された痕跡が見られます。
他の部品もチェックしながら分解していきます。
アガキの確認もしておりましたが、気付いていなかった修正箇所がありました。気を付けていきます。
今回はセンターセコンドの機械になりまして、秒針カナが二番車に通ってます。
秒針受けを外し、秒針カナ外し、出車も外していきます。
分解が完了しました。
地板のみになったところで、改めてテンプを組み込み、受けがあって見えにくかった方向からもチェックしていきます。
どうやらヒゲゼンマイがテンワに当たってしまっており、動きに歯止めがかけられていたようです。
来週はそちらの修正からとなります。
また次回よろしくお願いいたします。