分解掃除。~組み立て~
お疲れさまです、たまごです。
以前は平日更新にてお送りしておりましたが、今回から週に一度の更新へと変更になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
先週は香箱を閉めたところでひと段落したため、その続きの作業からとなります。
まずはテンプの耐震装置(穴石)への注油になります。
か細い天真を衝撃から守ってくれる耐震装置ですが、今回の機械にはキフショックが付いていました。
三つ葉のクローバーような形の押さえバネがついています。
バネの端っこをそれぞれのくぼみにはまるように、抑えつけつつ回転させるのですが、なかなかはめられずえらく時間をかけてしまいました。
地板側にも装着しました。
続いて輪列の歯車たちを組んでいきます。
右半分を覆っている一番受けをはめたところで、二番車(真ん中の大きい歯車)のタテアガキが大きいことが判明しました。
歯車を持ち上げると、歯が隣の輪列受けに触れてしまうため、穴石の高さを調整します。
押し込んで下に下に下げていきます。
調整完了です。
続いて手前のアンクルを組んでいきましたが、こちらもアガキが大きく、穴石調整が必要でした。
下げていきます。
アンクルのアガキは1/100、2/100ほどが適正とのことです。初め詰めが足りず、再度調整いたしました。
調整が済み、テンプを組んでいきます。
ここから精度調整にはいります。
片振りははじめから良い数値がでていたため、歩度の調整に取り掛かります。
まずはヒゲゼンマイの位置をヒゲ棒の真ん中に調整しました。
青の矢印パーツの角度を変えることでヒゲゼンマイが外側に寄ったり内側に寄ったりしてくれます。
次にアオリ調整ということで、ヒゲ棒の幅を調整していきました。
今度はオレンジ矢印パーツの角度を変えて調整していきます。
この調整システムがETACHRONといい、簡単に歩度調整などが行えるというシステムとのことです。ありがたいです。
今回は平姿勢よりも縦姿勢にした時に遅れがでていまして、ヒゲ棒の幅を狭く調整しました。
大分進みになりました。
平姿勢と縦姿勢の平均歩度の差が縮まったところで、今度は縦姿勢の歩度の調整にはいります。
大きいところで姿勢差が10秒ほどあったので、差が縮まるようテンプの片重りをとっていきます。
青矢印のぽっちが削った箇所です。
片重りの調整で縦姿勢の差は3秒ほどになりました。
が、また平姿勢のときよりも遅れるようになってしまったため、再度アオリ調整をします。
全体的に進みとなるので、緩急針で歩度の調整も行いました。
(さくさく進んでいますが、ちょっと調整しては確認を繰り返してるのでとても時間がかかっております、、)
最終的に全体的な姿勢差も3,4秒に縮まったところで、こちらの機械は分解掃除は完了です。
ありがとうございました。
完了後、また次回の作業のためにキフショック脱着用の工具を作成しました。
お久しぶりの旋盤です。真鍮棒を削っていきます。
角度をつけてテーパーにします。
ドリルで穴をあけます。(ぼやけててすみません)
完成しました。
次はスムーズに作業ができそうです。
また来週よろしくお願いいたします。