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シチズン自動巻き 分解。

こんばんは、たまごです。
6月に入りましたね。

今週から新しい機械に入りました。

シチズンのCal.8050Aになります。
自動巻きタイプになります。ローターが左回転したときのみゼンマイが巻き上げられるようです。

文字盤側です。
ケースと針も揃っているのですが、取り外した状態から分解しています。

文字盤を外し、曜日のカレンダーディスクを取り去った状態です。

日車(カレンダー)押さえを外しました。見たことのないパーツがでてきます。

カレンダーを外しました。
黄色で囲ったパーツがカレンダーの早送りレバーになります。
リューズ一段引きの状態で12時方向に回すと曜日の早送り(青矢印)、
6時方向に回すと日付の早送り(赤矢印)になります。
矢印のツメがそれぞれのディスクのツメに引っかかって回転させてくれます。

曜・日回し車、筒車など外した状態です。
リューズ0段の状態で12時側に回すと手巻きで巻き上げができます。

6時側に回すとレバーが動いて丸穴車と角穴車が離れるので、空回りします。
(レバーが動いて角穴車の歯がひょっこり姿をみせてます)

手巻きに必要なパーツを残し、他のパーツを外し終わったら、テンプ側に取り掛かります。

ローターを外します。
今回、角穴車が表面になく、香箱車の下にあるもので、ゼンマイの解き方がわからなかったのですが

こちらの△マークの部分にコハゼがありました。
マークの意味がに気づけない時、付けてくれているのと申し訳なくなります。

テンプとアンクルを外しました。

今回の機械はローター受けも輪列受けも一体になっていました。
中心に秒カナがあり、受けの裏に押さえのバネが付いています。

香箱を外すと角穴車が出てきます。

切り替え車や二番車も外しました。

残していた裏回りのパーツも外していきます。


洗浄していきます。

洗浄後ですが、切替車の穴石にヒビが入っていたため、ブッシュを作成する運びとなりました。

サイズを確認するため取り外していきます。

粉々になってしまいました、

気を取り直して地板よりサイズを確認いただき、ブッシュを作成していきます。
一度完成したのですが、外径が少し小さくなってしまい、厚みも平行ではなかったため
再度作り直し中になります。


来週、引き続き作成していきます。
よろしくお願いいたします。

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ケーシングなど。

こんばんは、たまごです。
寒暖差の激しい一週間でしたね。体調など崩されていませんでしょうか。

今週は先週に引き続き工具作成を行いました。

研いだ鉄丸棒の面をひたすら磨いてきれいにしていきます。


ヒゲピンの間に差し込みやすいよう、形を作っていきます。

最終的にこのような形で完成いたしました。
これから調整の際に使用していきたいと思います。

途中脱線してしまいましたが、オーバーホール中のオメガをケーシングしていきます。

筒車と剣座をセットします。

文字盤と針を取り付けていきます。
短針を時に合わせ、長針を12時ぴったりの位置で取り付けますが、少しずれてしまうことが多いです。
取り付ける際、まっすぐ押し込めていないようです。


なんとか合わせることができました。


風防のゴミなどそきれいにした後、ケースに入れ込み、


機止めネジで固定します。

写真を撮り忘れてしまいましたが、無事に動作していましたので
また後日日差を確認していきます。
よろしくお願いいたします。


また別の作成物ですが、
工具を守るキャップなどを作成しておりました。


毎度のことで重なりますが、センタードリルで削った後、穴あけをしていきます。


ドリルで開けた穴では少々小さく、工具にはまらなかったため、中を少し削っていきます。
お借りしたバイトで内側を削っていましたが、表面を一定に削れず、とても苦戦しました。


先端が入るようになったところで表面を磨き、完成です。
(中には片重り調整の際にテンワを削る細く小さいドリルがはいっています。)

時間が空いたため別でドリルの作成も行いました。


ドライバーの形状に研ぎまして、
先端を砥石で削っていきます。

正面から見ても斜め(山の形)になっていますが、横から見ても角度が付いてます。

試しにアルミの板を削らせていただきました。しっかり削ることができました。
出番の時までしばらく待機してもらいます。


また来週よろしくお願いいたします。

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工具作成等。

こんばんは、たまごです。

まだ5月とは思えないくらい暑い日が続いていますね。

作業ですが、精度調整の続きを行っていました。

ヒゲゼンマイ修正等行っていましたが、変わらず歩度のふらつきがでるため、再度洗浄と組み立てを行いました。

再度組み立て後も症状は変わらず、特定には至りませんでした。

一度歩度調整した後、ヒゲピンの幅を調整するための工具を作成中です。

持ち手作成のため、ドリルで穴を開けていきます。

先をテーパーにしていきます。

ローレット加工(凸凹)を施しました。

鉄丸棒を差し込み、

先端をとがらせました。
来週は磨きの作業を行っていきます。

よろしくお願いいたします。

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精度調整。

こんばんは、たまごです。

連休明け一週間お疲れ様でした。

今週は引き続きネジ磨きから開始いたしました。
もっと手早く進めていきたいものです。

磨きが完了しましたので、組み込んでいきます。(画像の他にもあります)

輪列を組み込み、ツツカナをはめ込んでいきます。

秒カナと出車もはめこみました。

注油しながらアンクルとテンプも組んでいきます。

精度確認です。
遅れは出ていますが、平姿勢と縦姿勢の差も大きくなく、良い数値がでていました。

緩急針を調整しまして、プラスになったので片振りを調整していきます。

中心にあるヒゲ玉をくいっと回して調整していきます。

逆に回してしまい数値が増えました。動かしすぎでした。

微調整をして0.0msに近づけていきます。

片振りの調整が終わり、アオリの調整をしています。
(ヒゲピンの幅を狭くしたためだいぶ進みになっています)
片振り調整中にヒゲゼンマイを歪ませてしまっていたので、改めて修正も入りました。

続いて片重り(縦姿勢差の調整)もしていきます。
リューズ下の際に一番進む状態でした。
矢印の部分を少しずつ削っています。

順調に調整できればよかったのですが、テンプ脱着の際にハプニングを起こしてしまい、改めてヒゲゼンマイの修正が必要になりました。(何度目でしょうか)

また歩度が不安定な姿勢があるので、来週確認していきます。

よろしくお願いいたします。

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ネジ磨き

こんばんは、たまごです。
ゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週は月・火のみの作業となりました。
といってもネジ磨きのみのため作業としての進行はございません。

表面の荒れているネジをきれいに磨いています。

また来週、引き続き作業していきます。

よろしくお願いいたします。

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ブッシュ作成など。


こんばんは、たまごです。
もう四月も終盤ですね。

今週はブッシュ作成からはじまりました。

ベリリウム銅の棒を加工していきます。

先日削った二番車の軸に合わせてドリルで穴を開けていきます

端面も整えまして、外径を削っていきます。
元々入っていたブッシュのサイズに合わせていきます。


外径が整ったので切り離していきます。
厚みが約0.6mmと薄いため、旋盤への取り付けが難しいので
素材をブッシュの内径に合わせて削り、はめこめるように加工します。
少し細くなってしまうとブッシュが固定されず回ってしまうので、微調整を繰り返していました。
(一度削りすぎています)

固定できたら側面を削っていきます。

出来ました。
が、少し大きかったようで地板にはまらなかったため改めて外径を削りました。


無事はまりました。
だいぶ時間をかけました。ちまちまと削りすぎなんでしょうか。

二番車をはめた状態です。
地板にはめたところ根本まで入らなくなってしまったため、内径も微調整しました。

アガキ調整中です。


洗浄します。


香箱を組み立てます。


ネジ磨きを行っていませんでした、、

来週磨いていきます。

よろしくお願いいたします。




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ヒゲゼンマイ修正等々


こんばんは、たまごです。

半袖でも十分な暑さと思っていたところ、急な気温低下となりましたね。
一週間のなかでどうにか帳尻合わせをしようとしているのでしょうか。

今週はヒゲゼンマイの修正からはいりました。

現状ヒゲゼンマイがテンワに当たっているため、テンプがすぐに止まってしまう状態です。

巻き上げヒゲのため、上の段の傾きが下の段に影響して不具合がでていました。
触る箇所と、曲げる方向などを伺いながら、下がっている左側が上がるよう調整していきます。

ピンセットを二本使ってつまみながら曲げていきます。
高さは上がったように思えますが、なんだか山なりになっています。

時系列で写真をのせていますが、振り出しに戻っている気がします。
途中、調整しても直らない箇所を触り続けてしまっていたので、その時の写真かもしれません、、

こちらでひと段落しました。

高さは改善されましたが、ヒゲを曲げるときに開く方向にも力が加わっていたようで、違った歪みがでてしまいました。
上から見るとヒゲゼンマイが全体的に左側に寄っています。

修正後です。
この修正の際にもまた高さが変わってしまったり、高さを変えようとまた開いてしまったりととても手こずっています。難しいです。

巻き上げヒゲを調整したところ、傾きが直り、テンワへの干渉が改善され、テンプが振れるようになりました。

傾きが改善されたところで、アオリ調整(ヒゲゼンマイをヒゲ棒間の真ん中を通るように調整)を行うため、
改めてヒゲゼンマイを調整していきます。
この調整が本当にうまくいかず、テンプがうんざりするくらい受けからの脱着を繰り返してたと思います。

ある程度真ん中の位置にできたところで、また別の箇所の修理に移ります。

現状真ん中を通る二番車のホゾが磨り減っているために、横アガキが大きい状態です。
地板にはまっているブッシュを別作することとなりました。

摩耗によりすり減った部分にあわせ、段差をなくしていきます。

削った後です。

続いての作業ですが、ブッシュを作る前に工具作成に移りました。
切削するための超硬バイトの持ち手を作成していきます。

真鍮棒にドリルで穴を開けていきます。

端面を整えていきます。

超硬バイトを開けた穴に差し込んで使用するので、
固定するためのネジを取り付ける穴を作成していきます。

ネジ切りが完了しました。

完成品です。
肝心のバイトは研いでいただいたので、行ったの作業は持ち手部分のみですが、、
来週はこちらでブッシュの作成作業にはいっていきます。

よろしくお願いいたします。

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分解掃除~第二弾~

こんばんは、たまごです。
すっかり暖かくなって、日差しが熱いくらいですね。

第一弾の分解掃除が先週完了いたしましたので、月曜日からはふたつめの機械で新たに分解掃除が始まりました。

機械は同じく6497-1を作業させてもらいます。
第一弾のものと比べて巻き芯がとても長いです。

先週の作業を思い出しながら分解していきます。

作成した耐震装置のバネ外しも活躍いたしました。
飛ばしてしまう心配もなくなり、順調に進めていきます。

分解が完了し、洗浄していきます。
洗浄、乾燥の間にゼンマイ注油用のピンセットを作成しました。

表面に油を含ませているので、挟みながら滑らせていきます。

続いてゼンマイ巻き機でゼンマイを香箱に収めていきます。
まだまだ慣れず苦手な作業です。一度ハンドル部分を引き抜く際にほどけてしまいました。

なんとか収め、香箱真を組み込み蓋を閉めます。

次は裏回りを組みます。

輪列、一番受け、アンクル受けを組みました。
今回もアンクルのアガキが多かったため穴石調整を行いました。

アンクル、テンプを組み込み精度調整に入ります。

前回と同じく縦姿勢の方が遅れがでていましたので、ヒゲ棒の間隔(アオリ)を調整していきます。

色々と幅を試していたのですが、平姿勢と縦姿勢の差がなかなか縮まりません。
確認していただいたところ、今回はアオリが原因のものではなさそうとのことで、
ひとまず縦姿勢の姿勢差の調整に移りました。

リューズを右下にした際に一番遅れがでています。
削る箇所を間違えないようテンワの方向をチェックし、削っていきます。

(画像が明るくて見えづらいですが、矢印部分が削った箇所になります。)
姿勢差が埋まるよう少しずつ削って片重りを調整していきます。

初めは+2秒ほどでしたので、6秒ほどプラスになりました。

全巻き状態で調整が完了しまして、
1日経過想定での精度も確認したところ、平姿勢と縦姿勢の差が埋まり、縦姿勢内では差が開くなど、また変化が見られました。

一連の作業を通し、こちらの機械は作業完了としています。
ありがとうございました。


続きまして、こちらの時計を作業していきます。
オメガのヴィンテージシーマスター(Ref.14390-61-SC)です。
秒針が少し動いたかと思えば止まってしまうという状態です。

外観確認、ケースを開くところから始めていきます。

Cal.285の機械が入っておりました。
機止めネジを外し機械をころりとだしていきます。

針の高さチェックです。

ダイアルを外し、筒車などを外しました。

テンプ側です。
テンプからアンクルまで取り外し、改めてテンプだけ組み込み振るわせてみましたが、動きがよくありません。なにかありそうです。

テンプの裏側です。調整された痕跡が見られます。

他の部品もチェックしながら分解していきます。
アガキの確認もしておりましたが、気付いていなかった修正箇所がありました。気を付けていきます。

今回はセンターセコンドの機械になりまして、秒針カナが二番車に通ってます。

秒針受けを外し、秒針カナ外し、出車も外していきます。

分解が完了しました。

地板のみになったところで、改めてテンプを組み込み、受けがあって見えにくかった方向からもチェックしていきます。

どうやらヒゲゼンマイがテンワに当たってしまっており、動きに歯止めがかけられていたようです。

来週はそちらの修正からとなります。


また次回よろしくお願いいたします。



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分解掃除。~組み立て~

お疲れさまです、たまごです。

以前は平日更新にてお送りしておりましたが、今回から週に一度の更新へと変更になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。

先週は香箱を閉めたところでひと段落したため、その続きの作業からとなります。

まずはテンプの耐震装置(穴石)への注油になります。

か細い天真を衝撃から守ってくれる耐震装置ですが、今回の機械にはキフショックが付いていました。
三つ葉のクローバーような形の押さえバネがついています。
バネの端っこをそれぞれのくぼみにはまるように、抑えつけつつ回転させるのですが、なかなかはめられずえらく時間をかけてしまいました。

地板側にも装着しました。
続いて輪列の歯車たちを組んでいきます。

右半分を覆っている一番受けをはめたところで、二番車(真ん中の大きい歯車)のタテアガキが大きいことが判明しました。
歯車を持ち上げると、歯が隣の輪列受けに触れてしまうため、穴石の高さを調整します。

押し込んで下に下に下げていきます。

調整完了です。

続いて手前のアンクルを組んでいきましたが、こちらもアガキが大きく、穴石調整が必要でした。

下げていきます。
アンクルのアガキは1/100、2/100ほどが適正とのことです。初め詰めが足りず、再度調整いたしました。

調整が済み、テンプを組んでいきます。
ここから精度調整にはいります。

片振りははじめから良い数値がでていたため、歩度の調整に取り掛かります。

まずはヒゲゼンマイの位置をヒゲ棒の真ん中に調整しました。
青の矢印パーツの角度を変えることでヒゲゼンマイが外側に寄ったり内側に寄ったりしてくれます。

次にアオリ調整ということで、ヒゲ棒の幅を調整していきました。

今度はオレンジ矢印パーツの角度を変えて調整していきます。
この調整システムがETACHRONといい、簡単に歩度調整などが行えるというシステムとのことです。ありがたいです。

今回は平姿勢よりも縦姿勢にした時に遅れがでていまして、ヒゲ棒の幅を狭く調整しました。


大分進みになりました。
平姿勢と縦姿勢の平均歩度の差が縮まったところで、今度は縦姿勢の歩度の調整にはいります。
大きいところで姿勢差が10秒ほどあったので、差が縮まるようテンプの片重りをとっていきます。

青矢印のぽっちが削った箇所です。
片重りの調整で縦姿勢の差は3秒ほどになりました。

が、また平姿勢のときよりも遅れるようになってしまったため、再度アオリ調整をします。
全体的に進みとなるので、緩急針で歩度の調整も行いました。
(さくさく進んでいますが、ちょっと調整しては確認を繰り返してるのでとても時間がかかっております、、)

最終的に全体的な姿勢差も3,4秒に縮まったところで、こちらの機械は分解掃除は完了です。
ありがとうございました。


完了後、また次回の作業のためにキフショック脱着用の工具を作成しました。

お久しぶりの旋盤です。真鍮棒を削っていきます。

角度をつけてテーパーにします。

ドリルで穴をあけます。(ぼやけててすみません)

完成しました。
次はスムーズに作業ができそうです。


また来週よろしくお願いいたします。

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更新再開。

新年度になりまして、こちらのブログも再スタートいたします。

本日より更新してまいりますので、よろしくお願いします。

半年ほど開きまして、始めということで、一昨年初日に触らせていただいた懐中時計用ムーブメント(ETA6497-1)で分解掃除の一通りの流れを行います。

特に写真は撮っておりませんが、分解・洗浄をいたしまして、組み立てに入っていきます。

地板にそれぞれのパーツを組み込んでいく前に、香箱から取り出したゼンマイをまたしまっていきます。

こちらのゼンマイ巻き機を使用していきます。

確か以前分解掃除した懐中時計では使用できず、手で入れていたので初使用になります。

ゼンマイを内側のツメにひっかけ、

くるくると巻いていきます。

巻いていくと、香箱の内側の凹みに引っかかるための重なった部分が最後にあるので、

つっかけないように中にゼンマイを押し込みながら最後まで巻いていきます。

なかなか入れられませんでしたが、なんとか最後まで巻けまして、

無事香箱に収まりました。

蓋をしてひとまず完了です。

また明日、他のパーツを組んでいきます。

よろしくお願いします。